「フロント・サスペンション」

わたくし、実を言いますと、最近まで、これ、知りませんでした。(恥)
前々から、「どうやって、動くんだろう?」
とは思っていましたが、先日、過去の本を読み漁っていたら、
きちんと書いてありました・・・。
フロントサスペンションのロア・アームです。(下のアーム)



F-1のサスペンションって、固いんですよね。
やわらかくすると、車体と路面との間の距離が変わってしまい、
ダウンフォースが増えたり、減ったりするからです。
(だから以前は「アクティブ・サスペンション」が流行ったんです。
今は禁止されています。)
ちなみに時速300キロで走っていると、フロントウイング周辺では
600kgとか700kgのダウンフォースがかかっていますが、
これが、サスペンションがやわらかくて、路面との距離が変わると
当然増えたり、減ったりするわけです。
これじゃ、まともにドライビングなんてできるわけはありません。
下手すると大事故につながります。
で、上記の写真・・・。
ロア・アームが、ボディの下に突き出している「キール」に
ついています。 乗用車とか、一昔前のF-1なら、
きちんとサスペンションを動かすために、
このアームの取り付け部には「ボールジョイント」を
使っています。(簡単に言ってしまえば、回転軸ですね。)
ところが、上記の写真を見る限り、どうしても、
そのボールジョイントが見えない・・・。
どうなっているんだろう?とずっと考えていました。
実は、「ソリッド・マウント」、つまり「直付け」なんです。
「動かない」んですよ!
じゃあ、「サスがないのと同じ?」ではないんです。
一応、10mmくらいは、動くんです。
(ですから、ちゃんとスプリングもショックアブソーバーもありますよ。
もっとも、スプリングは金属バネではなく、トーションバー(ねじり棒)ですけど。)
そのくらいは動かしてやらないと、今度はフロントタイヤが
うまく、路面に接してくれなくなります。
どうやって「動く」のかといいますと、
このアームが「しなる」んです。
下敷きの片方を持って、ウチワみたいにあおぐのと同じです。
もちろん、F-1のサスは人間の力くらいでは動きませんけどね。
ちゃんとコンピューターで計算された、しなり方をするんです。
この取り付け方法は「カンチレバー式」と言われますが、
僕の記憶が確かなら、この方式を初めて採用したのは、
1994年のフェラーリ412T1(デザイナーは、天才ジョン・バーナード)
だったと思います。
当時、フェラーリは絶不調で、とにかく速くなるために、
他のチームにはない、アドバンテージを得ようとしまして
この方式をとったものと推測しています。
当時の他のチームも、フェラーリのカンチレバー式に
「フェラーリのフロント・サスペンションは、おかしな取り付け方をしている。」と、
気づいてはいましたが、まだ熟成はされていなかったんですね。
ドライバー(ゲルハルト・ベルガーとジャン・アレジ)も
ドライビングには苦労していた、との話です。
しかし、いまや、このカンチレバー式のみ。
やっぱり、フェラーリは一歩先を行ってたんですね。
マシンによっては(ルノー)、普通、三角形のアーム(片側)を
左右、つなげてしまって、ひし形のロア・アームに
しちゃっています。






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