GUN BRAVE〜Eternal Shine〜

GUN BRAVE
〜Eternal Shine〜
死闘の果てに・・・・・・

ゼウスと呼ばれる組織の本拠地でアルフェス達が激闘を繰り広げている
隆一は、かつての同僚でもあり、友であった、エファル=C=ラグヴィスを倒した。
だが、その代償として隆一は左腕を失った
杏子は、自分が最も敬意を払っていた兄、翔已=S=ラインハルトの仇であり兄の友人である
ティオン=シェードを倒した後、気を失った
この二人は、ゼウスの五人の最高幹部、"五傑神衆"と呼ばれる者達であった
アルフェス、J・D、アルティナそして、スフィードの四人は最下層を目指し走っていた
「J・D、お前達は帰れ」
「どうしてですか?」
アルフェスの言った事に大して問う
「お前達は、この闘いには関係ない、これはあいつの問題なんだ」
「なら、アルフェスさんは何故スフィードさんについて行くんですか?」
J・Dが、真剣な顔をして逆にアルフェスに問う
「かまわん、好きにさせてやれ。そいつも子どもじゃない、自分の意志で決めさせろ」
スフィードが壁にもたれ腕を組んだまま二人に言い放つ
「分かったよ・・・・・・・・・好きにしろ。だが、これだけは約束して貰う、必ず生きろよ?」
「はい!!」
J・Dは、声を多きくし返事をする、その直後一発の銃声がこだまする
銃弾が、壁にめり込んだ直後、マシンガンの連続した銃声が聞こえた
「くっ・・・・・・・どうする?多勢に無制だな」
「アルティナ、下がれ。俺が出る」
アルティナを下がらせ、スフィードが銃を抜きトリガーを引く
一発の銃声と共に、マシンガンを構えているゼウスの兵士に命中した
それをきっかけに、スフィードは兵士達のいる方向へ走り始めた
「く、来るぞ!!」
その声を合図に、兵士達は一斉にマシンガンを撃つ
スフィードは、危険をかえりみず銃を連射しながら、前に進む
一人の兵士の眉間を貫いた、スフィードがそこへ辿り着く。
それと同時に目の前の兵士に蹴りを放つ、その蹴りで、兵士の持っている銃を蹴り飛ばす
スフィードの履いているブーツの金属の部分とぶつかりあい甲高い音をたてる
その直後、後ろから兵士がスフィードを撃とうと銃のトリガーを引いた
スフィードに気を取られていたのか、アルフェスの撃った銃弾で銃を弾かれ宙を舞った
その隙に、スフィードが回し蹴りを側頭部に叩き込んだ
その兵士はそのまま、一回転し床に倒れふせる
「死ね!」
兵士がスフィードに銃口を向けトリガーを引いた
銃声があたりに響く、だが、スフィードはとっさにライトシールドでそれを防いだ
その時、アルフェスが突っ込んできた
「おぉぉぉっ!!」
アルフェスの全体重を乗せた拳が、スフィードに向けて銃を構える兵士に顔面に叩き込まれる
その兵士は地面へと叩きつけられ、そのまま失神した 違う兵士が、アルフェスに向けて銃を撃とうとする
だが、すぐにスフィードの蹴りで銃をはじき飛ばされ、床に転がった
その直後スフィードの裏拳が兵士の顔面に叩き込まれる
アルフェスが構える、兵士達が一斉に銃を撃つ
だが、リフレクターシールドでその銃弾は防がれる。
兵士達の後ろから、J・Dとアルティナが左右から同時に蹴りを放つ
二人の蹴りが、兵士の側頭部に叩き込まれ隣同士にいる兵士の頭がぶつかりあった
その二人の兵士が倒れると同時に、決着が付いた
「ふぅ・・・・・・・・・」
J・Dが息をつき、辺りを見回した。
死んでいる者はいないが、全員気絶をしていた
「お互い腕は鈍ってないようだな」
「ああ、そうだな」
アルフェス達は倒した兵士の装備を手にとって確かめ始めた
アルティナは、右腕の傷を抑えていた
「(傷口が開き初めてるな・・・・・・・・・・)」
「アルティナさん、大丈夫ですか?」
「え、ええ、傷口が開き始めてるけど多分大丈夫だと思うわ」
「無理しないで下さいよ?」
「分かってるわ」
アルティナは立ち上がる、まだ、辺りには気絶した兵士が倒れ伏している
顔を上げ、長い長い、先の見えない廊下の先を見据える
その瞳には蒼い瞳と紅い義眼には最早迷いはなかった
真実を知り、全てを知った、隆一への殺意が既に消えていた
「(不思議ね・・・・・あれほど憎んでいたはずの隆一への殺意はもう無くなっている・・・・)」
その時、私には、不思議と恐怖心はなかった。
あの時から、自分の感情を押し殺して生きてきた、戦場の周りは殆どが男だった
足手まといになりたくが無いために、感情を押し殺し、男としていきることを選んだ
だけど、昨日の夜、私はあの時の真実を知った
彼・・・・隆一が私達一家を殺そうとしたのではなく、生かそうと思っていたのが分かった。
彼には、感謝の気持ちで一杯になった、だが、彼には春菜という婚約者がいる
なら・・・・・なら私の彼への想いはどうなるんだろう?
ふと、頭の中にそんなことがよぎる。
その時、冬真の顔が目に入った
今思えば、J・D・・・・・・冬真には助けられてばかりだった
あの時、アヴェンジャー事件の時に隆一の姿を見たとき、逆上したった一人でアヴェンジャーの支部へと乗り込んだ
そして私は隆一(のクローンらしき者)に負け気絶していた
そこで私は、冬真に呼ばれてきていた杏子とアルフェスに助けられた
やはり、私は足手まといだったのかもしれない。
数々の激戦区をくぐり抜け、互い信頼し、愛し合っているあの二人、杏子とアルフェス
そして、そのアルフェスからリヴァイダーや銃器の扱いの教えを請うた冬真
この三人に比べて私は、ちっぽけな存在だと思えた。
そして、新たに知り合ったスフィード=アルバート・・・・・・彼に至っては冷静沈着だった
彼・・・・・・・スフィードにとって、この闘いは復讐にすぎない
ゼウスの実験によって、遥か遠き東の地でただ眠っている女性・・・・・エリシア=アズフェルトと言う愛する女性(ひと)の為の闘い
そして、何年も世界中を駆け回りエリシアさんを助ける方法を探していた
彼は銃の技術だけじゃない、心も強い、ここにいる誰よりも・・・・・・・・
私は、足手まといにすぎないの?ただ、彼らに守られているだけの存在?
イヤよ・・・・・私は・・・・・私は・・・・・・・・・・・・!!
「アルティナさん!!」
「え?」
アルティナが、顔を上げた瞬間凄まじい爆発が起こった
突如、壁が爆発した、その近くにいたアルティナは致命傷を負ったように見えた
だが、アルティナを呼んだ声と共に、J・Dがアルティナを押し倒していた
「だ、大丈夫ですか?アルティナさん」
煙が立ちこめる中、J・Dがアルティナに聞く
「え、ええ・・・・・・大丈夫よ」
「よ、良かった・・・」
J・Dが立ち上がり、アルティナも立ち上がる
「スフィード、アルティナと先に行け、俺とJ・Dはしばらくここにいる」
「分かった、行くぞ、アルティナ」
「わ、分かった」
スフィードとアルティナは先に進んでいった
二人の姿が消えると同時に、J・Dは膝をついた
「大丈夫か?」
「は、はい、背中にいくつかコンクリートの破片が刺さってますけど・・・・何とか無事です」
「服を脱げ、ここで、破片を取り出す」
「だ、大丈夫です」
「無理をするな、生きて帰れる身体がここで死ぬことになるかもしれないんだぞ?」
「だ、だけど・・・・・・」
「J・D、お前の気持ちは解る、だけどな・・・・・・ヤツらを甘く見るな!!」
珍しく、アルフェスが大声を上げる。
J・Dはキョトンとした顔でアルフェスの顔を見つめる
アルフェスの顔には焦りにも似た表情になっている
「(焦ってるのか?アルフェスさんが?)」
数十分が過ぎ、J・Dの背中に刺さっていたコンクリートの破片を取り除き応急処置を施した
「それじゃ、行きましょうか」
「ああ、アルティナには身体のことは黙っておけよ」
「ええ、判ってますよ」
二人は立ち上がり、先へ進んだスフィードとアルティナの後を追う
二人が去った後、一人の男が姿を現した
「クックックッ・・・・・・全てはあのお方が描いたシナリオ通りだな・・・・・・
アルフェスとスフィードこの二人の男の命を糧としてアレは目覚める。」
その男は口元を歪め不敵な笑みを作り出す
「アルジェを目覚めさせるために、お前達には生け贄となって貰おう・・・・」
声を上げ笑い出し、其の笑い声が辺りに響く
その男はそのまま姿を消した
一方、先に進んだスフィードとアルティナはと言うと・・・・・・・・
「くっ!!敵が多すぎる!!」
隠れてはいるが、壁の向こうには30人ほどのゼウスの先兵が控えている
顔を出すとマシンガンによる一斉射撃で二人は打つ手を失っており、リヴァイダーでも何とか凌げる程の人数となっていた
「さて・・・・・・アルティナ、伏せろ」
「え?」
「良いから伏せろ!!」
スフィードがアルティナの頭を押さえつけ地面に伏せた
それとほぼ同時ぐらいに黒いエネルギーの塊と真紅のエネルギーの塊が頭上を通り過ぎる
兵士達へ向かって一直線に飛んでいった
そして、兵士達を吹き飛ばした
アルティナが顔を上げるとレッドシャインとシュヴァルツシャインを構えたアルフェスとJ・Dの姿が目に入る
「大丈夫でしたか?」
J・Dが、アルティナに手をだす、アルティナはそれを握りJ・Dに起こされた
「冬真・・・・背中、大丈夫なの?」
「ええ、大丈夫ですよ、そんなにヤワな身体じゃありませんから」
笑顔を浮かべ、アルティナに答える
「そう・・・・・・・良かった」
ほんの少しだが、目尻に涙が溜まっていた
「そこら辺にして貰おうか・・・・・・・・」
その時、少し高めの男の声が聞こえてきた
「(この声は・・・・・まさか・・・・・・な)」
そして、一人の男が姿を現した
「久しいな・・・・・冬真」
「やっぱり貴方ですか、リヴァルクト=アデン・・・・・」
その男の姿が目に入った瞬間、名前を呟き、目を向ける
「貴様らを皆殺しにしなければならんところだが・・・・・・
冬真、貴様との決着を着けるときが来たようだな」
「そうですね、この左目のお礼もしないといけませんからね」
いつになくまじめな顔をする、J・D
リヴァルクトは笑みを浮かべ背を向けた
「ついてこい、貴様と決着を着けるべき場所を用意してある」
そう言うと、歩き始めた
「と言うわけです、僕はあの人と決着を着けてきますんで、皆さんは先に進んで下さいね」
軽い感じでJ・Dはそう言うと三人に背を向け、先を行くリヴァルクトの後をついていった
アルティナはほんの少しだが、胸に不安がよぎる。
「アルティナ、先へ進むぞ」
「わかった」
アルフェスが、アルティナに声をかけ三人は更に先へ進んで行く
J・Dとリヴァルクトは決着を着ける場所へとたどり着いた
「ここが、俺とお前の決着を着ける場所だ」
「へぇ・・・・・・・・・広い部屋ですね。何なんですか?この部屋は」
「コレを見れば分かるさ」
そう呟き指を鳴らした
すると、一瞬にして風景が一変した
「ここは・・・・・・・・・・・」
次の瞬間、あの時の事が脳裏に浮かんだ
まだ、僕がアルフェスさん達と出会う前のことだった
確か、僕がまだ12,3歳の時だったかな?
僕は、戦場にいた、姉さんも同じ戦場にいた、その時はまだ左目はあった
僕の父さんと母さんが僕と姉さんをこの戦場へと送り込んだ
父さん曰く「リヴァイダーは習うものではない、慣れるものだ」らしい
其の当時はまだ、レッドシャインを使いこなせていなかった
姉さんはほぼ完璧と言っていいほど使いこなせていたと思う
だが、母さんから見ればまだまだらしいが・・・・・・・・
そこで、あのリヴァルクト=アデンと出会った
そこでは同じ軍の戦友として、次の戦場では敵として
数々の戦場で、リヴァルクトと相対した。だが、決着は着かない
もう、両手で数えるほど戦場でリヴァルクトと同じ戦場で相対している
最後に相対したのは"バニシングブレット"と呼ばれる事となる戦場だ
その戦場でアルフェスさんと杏子さんの姿は見れなかった
いや、見ることさえできない状況だった、それほどあの戦争は厳しい状況下だった
何しろ、あの一発の蒼光弾(そうこうだん)でフィルティーズ大陸が消滅したほどだった
バニシングブレットと呼ばれる事となった戦場でリヴァルクト=アデンと相対して僕は左目をリヴァルクトによって抉り取られた。
その代わりにドゥーム(破滅)と呼ばれる黒い宝石を左目に植え込んだ
この黒い破滅の宝石を見られたくがないために、ゴーグルをつけた
そして、アルフェスさんと出会い、銃器の手ほどきを受けリヴァイダーの技術を叩き込まれたんだっけ
「どうした?怖じ気づいたか?」
リヴァルクトがただ黙っている冬真に声をかける
その声に反応し冬真は顔をあげた
「そんなんじゃないですよ・・・・・・・」
「そうか、そろそろ始めようではないか、俺とお前の闘いの決着をな」
「ええ、この左目の借りは返させてもらいます、貴方を殺すと言うことでね・・・・」
二人はにらみ合った、一瞬の静寂
その直後二人は動く、そして銃を抜き、トリガーを引く
銃声が部屋に響きわたる、銃を打つコンマ数秒の間二人は同時に左へ飛んでいた
二人はすぐに体勢を立て直し、2発目を発射する
常に移動しながら銃を撃つため弾丸は二人を捕らえない
弾丸が命中する軌道であっても、銃を撃つコンマ数秒の反応でライトシールドを翳(かざ)しそれで防いでいる
ほんの一瞬のミスが死につながる闘いを二人は繰り広げていた
その頃、J・Dと別れ最下層へ向かっている三人はと言うと
再び、兵士の大軍に囲まれていた
「どうする?この状況・・・・・・・・」
壁を盾代わりにして、応戦しているが所詮三人、すぐに弾薬がきれるのが目に見えている
「アルフェス、援護を頼むぞ」
「またか?」
「ああ、頼んだぞ」
スフィードが銃の弾数をチェックし、立ち上がる
「アルティナ、お前も行け」
「し、しかし・・・・・」
「それとも、その腕で援護射撃をするか?俺はまだ死にたくないぜ」
アルフェスがそう言うと銃を構えた
スフィードはそれを合図に銃を撃つ
銃声が響く、そして銃を連射しつつ低姿勢のまま走る
アルフェスが前列の兵士のマシンガンを弾く、アルティナも低姿勢のまま銃を連射しつつ走る
スフィードが兵士達の前に辿り着くと同時にジャンプする
アルティナがその後ろから拳を目の前にいる兵士の顔面に叩き込む
「(くっ、流石にまだ塞がっていないわね)」
拳を叩き込んだ瞬間、右腕に痛みが走る
だが、気にせずにすぐに身体の向きを変える
そして、目の前にいる兵士に前蹴りを放つ
蹴りが腹部に命中し、兵士の身体が九の字に折れた
前に出した脚をそのまま頭上高く上げ一気に振り下ろす
振り下ろした足の踵が兵士の後頭部に命中し顔面を床に強打した
流れるような動作で、その横の兵士のマシンガンを蹴り飛ばした
マシンガンを蹴り飛ばした後、スフィードが顔面に蹴りを叩き込む
更に、アルフェスが突っ込んで来る
アルティナとスフィードに気を取られていたためにアルフェスの接近に気がつかなかった
アルフェスはある程度近づくと跳躍する
腰が兵士の頭付近までの跳躍、そして、身体を捻り空中で回し蹴りを放つ
進行方向にいる兵士達の頭に蹴りが命中する
着地すると目の前にいる兵士の鳩尾(みぞおち)に拳を叩き込む
兵士がその場に倒れ伏した、アルフェスは体重移動をして背後にいる兵士に裏拳を顔面に叩き込んだ
その後、回し蹴りで兵士を蹴り飛ばす
ほんの数分で数十人もいた兵士が全員床に倒れ伏していた
「はぁはぁはぁ・・・・・・・」
「どうした?スフィード、長いデスクワークで運動不足か?」
「かもしれんな・・・・」
苦笑いを浮かべながら、アルフェスに答えるスフィード
「しかし、銃の腕や実戦のカンは鈍ってねぇみたいだな」
「アルティナはどうした?」
スフィードがそう言うと二人は辺りを見回した
右腕を押さえながらアルティナがただ、一点を見つめているのが二人の目に入った
「アルティナ?」
アルフェスが声をかける、だが、こちらを振り向かずにただ一点を見つめている
瞳には、ほんの少しだが涙が浮かんでいる
スフィードとアルフェスが声をかけようとした時、アルティナが口を開いた
「貴様が・・・・・・貴様がお父様とお母様・・・・そして、お姉様の命を奪ったのか!!!!」
素早い動作で、リヴァイダーを抜きトリガーを引く
銃口に白い光が集約する、その力が開放される
すると、十数個もの白い光が見つめていた一点に向かい飛んでいく
着弾すると同時に、耳を劈(つんざ)く音が連続して発生する
「アルフェス、スフィードお前達は先に行け・・・・・・・」
顔を向けずに二人に言うと、リヴァイダーを撃った方向へと走っていった
「アルティナ!!」
「まて!!アルフェス!!」
アルフェスが後を追おうとすると、スフィードが呼び止めた
「何で止めるんだ?!」
「アルティナのさっきの言葉を聞かなかったのか?」
「そういや、お父様とかどうの言ってたな・・・・」
「そう言うことだ、俺達は先に進むぞ」
「ああ、わかった!!」
アルフェスとスフィードがその場を走り去った
アルティナはと言うと、立ちこめる煙を突っ切り長い廊下を走っていた
「(どこだ・・・・・・さっきのヤツは!!)」
走っている内に、広い空間へと辿り着いた
「何だ・・・・・・・ここは?」
辺りは暗く、数センチ前も見えない状態だった
指を鳴らす音が聞こえると、一斉にライトが点いた
「待っていましたよ、アルティナ=レイドナーさん」
部屋の中央に先程の男がたたずんでいた
「お前が、私の家族の命を奪ったのか?」
「ええ、裏切り者のアズウェルトとその家族を殺せ・・・・・・・とね」
笑みを浮かべながらアルティナの問いに答える
「僕の名は、ヴェクター=ヴィンブレン・・・・・・。アルティナ=レイドナー貴方の命頂戴いたします」
「お前は・・・・お前は私の家族を奪った・・・・・・・・理由はそれだけで良い、死んで貰う!!」
アルティナが銃を抜きヴェクターに銃口を向ける
ヴェクターも銃を抜き、二人同時にトリガーを引いた
銃声が部屋に響き、二人の死闘が始まった
スフィードとアルフェスは先へ進んで行き最下層まで辿り着いた
「ここが、ゼウスの中枢区か・・・・・・・・」
辺りを見回し、アルフェスが呟いた
「そうです、良くここまで辿り着きましたね、一応誉めておきましょうか・・・・・」
「この声は・・・・・フィリッドか!!」
「落ち着いて下さい、アルフェス君。君とは一対一で戦いたい。準備ができたのなら、そこの扉から入ると良い。」
すると、先程とは違う場所の扉が音をたてて開いた
「それから、スフィード君は先に進みたまえ、ルヴァイスが待っているはずだ。
あの実験は全て、ヤツが起案したものですからね・・・・・・・・待っているいますよ、アルフェス君・・・・」
声が聞こえなくなり、辺りは静寂が支配した
「で、アルフェス、お前はどうするんだ?」
「ヤツには借りがあるからな、それを返させて貰うさ」
「そうか、気をつけろよ」
「ああ、お前もな」
「必ず・・・・・・・生きてまた会おう」
スフィードがそう言うとアルフェスは扉をくぐり中へ入っていった
それを見送ると、スフィードは先へ進む
スフィードの復讐とも言える闘いが始まろうとしている
アルフェスが部屋にはいるとフィリッド悠然とたたずんでいた
「始めましょうか」
そう言うとフィリッドは指を鳴らした
すると、辺りの景色が代わっていき、闘技場の様な場所へと代わっていった
「ほぉ・・・・・・・・古代のフィラウス帝国にあったコロシアムか・・・・・・」
「そうです、私達の決着を着けるには打って付けでしょう?」
「ああ、そうだな・・・・・・・・・・」
フィリッドはコートを脱ぎ捨て戦闘態勢に入る
アルフェスもジャケットを脱ぎ捨て動きやすい服装になり銃を抜いた
「ほぉ・・・・・ズフィドST−1ですか、なかなか良い銃を使っていますね」
「そう言うお前は、フィングGKのカスタマイズバージョンか・・・・・・」
「この闘いは銃の善し悪しでは決まりませんよ・・・・・信じられるのは己の銃の腕のみ!!」
フィリッドが銃口をアルフェスに向けてトリガーを引いた
銃声が響き、アルフェスとフィリッドの因縁の対決が始まった
そして、スフィードはルヴァイスのいる部屋へと辿り着いていた
「ここか・・・・・・・」
目の前にある扉を開け中に入る。部屋に入ると同時に部屋の明かりがついた。
「ようこそ・・・・・・ゼウスの中枢区である"カントゥラディクト・ゲート(矛盾の門)"へ」
部屋の中央にルヴァイスがたたずんでいた、部屋に入ってきたスフィードを見つめていた
「久しぶりと言うべきか?ルヴァイス=シャルグリーン」
「ああ、7年ぶりだな。あの時から・・・・・・」
「貴様があの実験を起案したらしいな。」
「クックックッ・・・・エリシアの遠見の能力、世界中の特異能力者の遺伝子、そしてナノマシンを融合させ
人を越えた生命体を作り出すことに成功したのだ
新たなる人類、いや・・・・・神類(じんるい)と言うべきか・・・・・・」
「そんな・・・・・・・そんな物のためにエリシアを犠牲にしたのか!!!」
スフィードがルヴァイスに向かって叫んだ
「ふん、あの女がどうなろうと、そんな事は俺の知ったことではない。」
「そうか・・・・・・・なら、安心して俺も冷酷になれる・・・・・・・」
そう言うと、スフィードはサングラスを外し、銃を抜き構える
「テメェはもう救う価値はねぇ・・・・・・この手でぶっ殺す!!」
「やってみるが良い!!」
スフィードが銃のトリガーを引き、部屋に銃声が響きわたった
こうして、スフィードの復讐の闘いが始まった
その頃、J・Dとリヴァルクトは友にリヴァイダーを抜いていた
「まさか、貴方もリヴァイダーを使うなんてね・・・・・思いもよりませんでしたよ」
既にレッドシャインを抜いているJ・Dがリヴァルクトの持つ"シュルト・ケーニッヒ(罪皇)"を見て言い放つ
「フッ・・・・俺も昔のままではないと言うことだ」
シュルト・ケーニッヒを構えたリヴァルクトがそう言うとトリガーを引いた
銃口に光が集約し始める。そして、そのエネルギーがJ・Dに向かい一直線に飛ぶ
J・Dが身を捻りそれをかわすと同時に、銃を撃つ
ライトシールドで弾き再びシュルト・ケーニッヒを撃つ
光が集約する、だがその前にレッドシャインのエネルギーがリヴァルクトを襲う
だが、すんでの所でシュルト・ケーニッヒのエネルギーが発射された
そして、眼前迫るレッドシャインのエネルギーとぶつかりあい相殺される
レッドシャインを撃った後J・Dがリヴァルクトに向かって走っていた
ぶつかりあったエネルギーの濁流の中を走り抜け、リヴァルクトの目の前に迫っている
J・Dは拳を握りしめ、リヴァルクトの顔面に叩き込む
だが、その不意打ちに近い状況のパンチを紙一重で避け、カウンターでJ・Dの顔面を殴り付ける
体勢を崩していた、J・Dは顔を殴られた衝撃でゴーグルが外れ地面に落ちた
目の代わりに埋め込んでいる、ドゥームが妖しい光を放つ
そのまま地面に倒れそうになるが、片手を着き逆立ち状態で蹴りを放った
不意を付かれ、蹴りが胸部に入り肋骨が悲鳴を上げる
リヴァルクトは脇腹を押さえるが、すぐに蹴りをJ・Dの背中に叩き込む
J・Dはそのまま床に俯せになって倒れた
「体術が少しは向上したようだな・・・・・・」
リヴァルクトが起きあがろうとしているJ・Dに向かって言い放つ
「それは・・・・・どうもありがとうございます・・・・・・」
身体を起こしながら、リヴァルクトに向かって言う
そして、レッドシャインを握る
リヴァルクトも同じようにシュルト・ケーニッヒを握った
静寂が辺りを包みこんだ
二人は隙を伺っている
その静寂を破るかのように、下の階から爆発音が聞こえた
その音を合図に二人は銃を撃つ。弾丸は頬を掠め、壁にめり込む
J・Dがレッドシャインのトリガーを引いた
銃口に紅い光が集約しそれを圧縮していき、真紅の弾丸を形成しそれがリヴァルクトに向かい飛ぶ。
リヴァルクトは既に先程立っていた場所から右に移動しており、シュルト・ケーニッヒを構えていた
トリガーを引き黒い光が集約し始めた
J・Dは目を瞑り、微動だにせずにただ佇んでいる
「もう、終わりか?!冬真!!」
目を見開き、ドゥームが黒い輝きを放つ
「な、何だ?!この光は!!」
シュルト・ケーニッヒのエネルギーが、ドゥームに吸収されていった。
その直後、ドゥームが先程より強い光を放った
「レッドシャインよ・・・・今、その真の力を見せるが良い!!」
ドゥームをえぐり出した、するとドゥームは塵となった
その塵がレッドシャインの中へと入っていった
「コレが、僕のリヴァイダー、レッドシャインの真の姿です・・・・・・」
形は変わっていない
「ふん、そんなあるわけがないだろう」
シュルト・ケーニッヒをJ・Dに向ける、そしてトリガーを引いた
先程よりも、強い光が銃口に集約する、その光は圧縮され形を形成し始める
シュヴァルツシャインとは違う形・・・・・・例えるなら狼の牙のような形になった
その牙の形を成した物は、十数個に分かれJ・Dを襲う
J・Dがレッドシャインを前に出す
すると、シュルト・ケーニッヒのエネルギーが霧散して消えていく
それに呼応するかのようにレッドシャインの銃口に黒と紅の光が集約し始めた
「な・・・・・・・・・」
それを見たリヴァルクトは絶句した
シュルト・ケーニッヒの圧縮弾をレッドシャインが吸収したからだった
更に、そのエネルギーをレッドシャインのエネルギーと融合させていた
「コレで・・・・・・終わりです」
そう呟いた後、J・Dはトリガーを引く
銃口に集約していた黒と紅の光は、完全に融合し弾丸となり、目の前にいるリヴァルクトへと一直線と飛んだ。
そして、その強大すぎるエネルギーの塊はリヴァルクトの身体を貫き、壁を破壊した
その爆発は地下に作られているこの基地を揺るがすほどの物だった
「終わった・・・・・・・・・・」
その直後、J・Dは膝をついた。
その時、レッドシャインから黒い塵が噴出されJ・Dの左目へと集まり形を成し
元の黒い輝きを放つ災厄の宝石となった
「さてと・・・・・・・アルフェスさん達の所へ行かないと・・・・・・・」
J・Dは立ち上がりゆっくりと歩きその部屋を出た
その部屋に残されたのは、胸を貫かれ死んでいるリヴァルクトの遺体だけだった
同刻、地下4階で、春菜が隆一の応急処置を施し、1時間程が過ぎていた
隆一が目を覚ます
目を覚ますと目の前に春菜の顔があった
「春菜・・・・・・・か?」
目を覚ました隆一がぽつりと呟いた、すると、春菜が笑みを浮かべた
「久しぶりね、隆一♪」
「5年ぶり・・・・・・か?」
「ん、その位かな?」
「何でお前がここにいる?」
「それについては後で話すわ」
と、その時、凄まじい爆発音と共に基地自体が揺れた
「な、何だ?!」
「もしかして・・・・・・冬真がドゥームを使ったの?」
春菜の予想通り、ドゥームの力を使ったレッドシャインのエネルギーが基地を揺るがしたのだった
「春菜、下に下りるぞ」
「分かったわ、でも貴方の左腕は・・・・・・・・」
「気にするな、エファルとの決着の犠牲が左腕だけだったんだ、運が良いと思わんとな」
隆一はそう言うと体を起こした、隆一が立ち上がった後春菜も立ち上がった
「頭の下が柔らかいと思ったら膝枕か・・・・・・」
「あら?気持ちよかったでしょ?」
「ま、まぁな・・・・・・それより行くぞ」
「(照れちゃって、もう・・・・・・可愛いんだから♪)」
春菜は頬をほんの少しだが紅くしている隆一を見ながら、笑みを浮かべていた
笑みを浮かべている春菜に気付いた隆一が声をかける
「どうした?行かないのか?」
「え?ああ、早く行きましょ」
隆一と春菜も最下層へと向かう、ゼウスの中枢区カントゥラディクト・ゲートへ
同刻ティオンとの闘いの後気絶した杏子が爆音と基地の揺れた衝撃で目を覚ました
「うっ・・・・・・・・・」
目を開けると、ホログラムが解除されたただ広い部屋があった
壁はリヴァイダーの力によって無惨にもほぼ砕け散っていた
「何なの?さっきの爆発音と衝撃は・・・・・・・・」
体を起こし、立ち上がる。
だが、よろよろと壁にもたれた
「う〜〜〜〜ん、だいぶ身体に来てるわね・・・・」
苦笑いを浮かべながら、壁に手をつきながら歩き始めた
「早く、アルフェス達の所へ行かないと・・・・・・」
杏子はゆっくりと一歩一歩、歩き始めた
その頃、アルティナがヴェクターとにらみ合っていた
「来ないのですか?」
ヴェクターが口を開きアルティナを挑発する
アルティナが銃を抜き、トリガーを引き連射する、銃声が部屋に響く
だが、ヴェクターはその弾丸を回避し、銃を抜きアルティナに向けトリガーを引く
再び銃声が部屋に響きわたる。だが、アルティナは回避しつつ銃を連射した
ヴェクターはそれをライトシールドで防ぐ
「なかなかやりますね・・・・・・ジェノサイドエンジェルの名は伊達じゃありませんね」
「その名で呼ぶな!!」
更にヴェクターに向かい銃を撃つ
その弾丸はヴェクターの頬を掠め壁にめり込む
ヴェクターは先程銃弾を掠めできた傷から流れている血を親指で拭いそれを舐めアルティナを見つめた
「いい目をしている・・・・・幾度も視線をくぐり抜けた戦士の目だ・・・・・・」
そう言うと、ヴェクターは笑みを浮かべた
「そんな事は関係ない、私の家族の仇だ・・・・死んで貰う」
再び銃を連射した、ヴェクターはそれを回避している
アルティナは銃を撃ち牽制しつつゆっくりとヴェクターに近づいている
そして、一気に走り、ヴェクターの鳩尾に左の拳を叩き込んだ
ヴェクターの身体がくの字に折れる。
だが、ヴェクターはそのまま身体を前方に倒す
身体が一回転しアルティナの後頭部に踵が叩き込まれ、アルティナは前に倒れる
が、その直前に両手をつく、その瞬間、右腕に激痛が走る
だが、アルティナは、それを無視して蹴りを放つ。
その蹴りがヴェクターの側頭部に入り、身体がよろけ片膝をつく
アルティナが体勢を崩し倒れる、だが、すぐに体を起こしヴェクターの方を向く
ヴェクターが片膝をついたまま頭を振り立ち上がった
「なかなか、やりますね・・・・・・体術で身体に当てたのは貴女が初めてですよ」
ヴェクターは着ている蒼いジャケットを脱ぎ捨て、構えた
「ここからは本気で行きます・・・・・・・」
先程まで温和な顔をしていた。
が、一変し、目つきが代わり、膨大な殺気をアルティナに向ける
アルティナは、背筋に寒気が走る
今まで、数々の戦場でさまざまな人間と相対した
が、これほどまでの殺気を持った人間は片手で数えられる程で、アルフェスもその一人だった
「(なるほどな・・・・腕の痛みがどうのとか言ってられないな)」
アルティナは、痛みがある腕を胸の辺りまで上げ握り拳をつくり、ボクシングスタイルの構えを取る
リズミカルにステップを刻むアルティナ。
それと対照的に空手と同じように、構えたまま不動の姿勢をとっているヴェクター
アルティナの、ステップの音だけが二人の耳に入る
そして、ヴェクターが動く
一瞬にして、3m程あった間合いを詰め、正拳突きをアルティナの鳩尾に目掛けて放つ
不意をつかれたが、スウェーバックでその正拳突きの威力を半減させる
そして、アルティナは前に体重移動し、右拳を握り顔面目掛けて打つ
しかし、その拳はヴェクターの右腕によって捌かれ力の方向を変えられた
その結果、アルティナは体勢を崩す
ヴェクターが蹴りを放つ
体勢を崩していたアルティナの横腹にはいるかに見えたがアルティナの肘鉄によって防がれた
ほんの数十秒の内にこれほどのことをした二人は称賛に値する
だが、アルフェスとスフィードの二人はこれ以上の激闘を繰り広げている
コロシアムのような場所に銃声が響く
フィリッドの銃が火を吹いている
アルフェスはそれを全て回避している
「さすがですね・・・・・見切りを使えるとはね・・・・」
そう言いながらも、フィリッドは銃を撃ち続けている
アルフェスは、その目線、銃口、身体のほんの小さな動きを見て弾道を予測して避けているのだった
「さぁね、だが、お前もできるんだろう?このぐらいの事は」
アルフェスが弾丸を避けつつ、フィリッドに言う
「当たり前ですよ、貴方にできることが私にもできないはずがありませんからね」
フィリッドが言い終わらない内に、アルフェスの構えた銃口から数発の弾丸がフィリッドに向かって飛ぶ
その弾丸は眉間、心臓、両膝の3カ所に向かって飛んでいた
だが、フィリッドはそれを難なくかわし銃を打ち返すアルフェスはライトシールドでそれを防ぐ
「へへっ・・・・・何か、面白くなってきたな」
アルフェスが、頬の傷から流れている血を拭いながらフィリッドに向けて言う
「そうですね・・・・ですが、最後に勝つのは私です」
「世の中、そう甘くはねぇ!」
同時に銃のトリガーを引く、銃口から発射された弾丸がぶつかりあった
そして、スフィードはと言うと・・・・・・・・
カントゥラディクト・ゲートにて、ルヴァイスと相対している
静寂が辺りを包んでいる
スフィードが間合いを詰め、側頭部に拳を叩き込む
ルヴァイスはそれを防ぐと、スフィードの腹に拳を叩き込もうとするがスウェーバックで威力を殺される
スフィードはその場で前蹴りを放つ
ルヴァイスが、片手でその蹴りを止めた、そして、足首を掴み投げ飛ばす
壁に激突し、口から血が垂れる
それを拭いすぐに立ち上がり、ルヴァイスを睨む
その眼は、戦場でシュヴァリエと恐れられていた男の眼だった
「面白い!!"シュヴァリエ(騎士)"と恐れられているお前の本当の実力、見せて貰うとするか・・・・」
笑みを浮かべ、ルヴァイスがリヴァイダーを抜き、トリガーを引いた
そのリヴァイダーの銃口に銀色の光が集まり始めた
そして、そのエネルギーがスフィードに向かい飛ぶ
スフィードが片手をかかげる、その手には一点に集中しているライトシールドのエネルギーがあった。
リヴァイダーのエネルギーとライトシールドのエネルギーがぶつかり合い、放電現象が起こっている
数秒でそのエネルギーは相殺され、塵となり消えた
「なるほどな・・・・・楽しめそうだ」
ルヴァイスが笑みを浮かべ、スフィードに向けて言い放ち構える
今までにない独特な構え、まるで剣を構えているような構え方だった
スフィードはルヴァイスの方を向き、腰を低く構える
沈黙が続く中、二人は動き出すタイミングを見計らっている
再び静寂が辺りを支配する、長い長い沈黙
何処かで、コンクリートの欠片が床に落ち音をたてた
そのほんの小さな音を合図に二人は同時に動いた
ルヴァイスが抜刀術にも似た手刀を放つ
スフィードはそれを右腕で防ぎ左の拳でルヴァイスの顔に目掛けて打つ
ルヴァイスはその拳を、避け身体を捻り回し蹴りを放つ
その蹴りを防ぎ、足首を掴み掌底(しょうてい)を顔面に叩き込むと同時に
足首を持っている右手を頭上まで勢い良く一気に上げる
体勢を崩すかに見えたが、左足一本で姿勢を保っている
左足を浮かせそのまま身体を捻り回し蹴りを放つ
ガードすることができずスフィードの側頭部に直撃し
体勢を崩す、だが、持ちこたえルヴァイスの方を見る
「それが貴様の本気か?下らん・・・・・リヴァイダーを使う必要はないな」
「さてと、ウォーミングアップはコレで終わりだ、そろそろ本気で行こうか!!」
スフィードがそう言うと、一気に間合いを詰め、ルヴァイスを殴り付けディユ・グレーヴを抜き銃口を向けた
「そろそろ決着を着けようや・・・・・」
ルヴァイスは起きあがり、リヴァイダー"シルバー・フレイム(銀炎)"を抜いた
「良いだろう・・・・・」
そう言うと銃口をスフィードに向ける、そして二人は同時にトリガーを引く
白い光と銀の光がぶつかりあった
そして、アルティナとヴェクターの闘いは熾烈を極めていた
銃声が部屋にこだましている、時折爆発音もこだまする
二人の身体には無数の傷があった
銃創ではなく、コンクリートの破片による、裂傷だった
二人ともリヴァイダーを抜いている
アルティナのエンゼルウィング、ヴェクターの"オプスキュリテ・アーンジェ(闇天使)"の二つのエネルギーがぶつかりあった衝撃で、できた傷もあった
「(くっ・・・・・右腕の感覚が無くなってきた、そろそろ決着を着けないとやばいわね)」
右腕を気にしつつ、アルティナはエンゼルウィングのトリガーを引いた
白いエネルギーが飛ぶ、その途中に数十個に分かれヴェクターを襲う
連続した爆発音が発生する、その中から、黒い十数個ものエネルギーの塊が飛び出してきた
とっさにリフレクターシールドを張るが、一個一個のエネルギーが強いためかリフレクターシールドを貫いた
次々と、アルティナの立っている場所の近隣に着弾する
爆発の衝撃波と、コンクリートの破片がアルティナを痛めつける
「(くぅ!!)」
爆発がやむと同時に、アルティナは膝をついた
その全身には、傷が在りそこから血が流れている
「ここまで追いつめられたのは初めてです・・・・・・くっ」
ヴェクターも同じように、全身に傷があり血を流して膝をついていた
「(こ、ここまでなのか・・・・・・・私はまだ、お父様達の仇を取っていない・・・・・
だから、ここで死ぬわけには行かない!!!!)」
朦朧とした意識の中、今までのことが走馬燈のように脳裏に浮かぶ
まだ、幸せだったことの父と母、そして姉の顔だった、そこに、隆一の顔も浮かんだ
最後に、冬真の顔が浮かんだ・・・・・・・・
「(それに、私には、支えてくれる人がいる・・・・・・だから私はまだ死ねないんだ・・・・)」
それと同時に、エンゼルウィングの銃口に凄まじい光が集約し始めた
「(力を・・・・・貸してくれるの?)」
エンゼルウィングは答えることなく、ただ、力を集中させていた
アルティナは、エンゼルウィングをヴェクターに向ける
「これは・・・・・・まさかな・・・・・・」
ふと、一つのことがヴェクターの脳裏に浮かんだ
そんなことはないと思いつつも、ヴェクターはオプスキュリテ・アーンジェを構えた
トリガーに手をかけほんの少し引く。銃口に漆黒の光が集約し始める
「恐らく、私にとってコレが最後の一撃になる・・・・・・・外した場合は、私を殺せ」
「ええ、元よりそのつもりですからね」
そして、静寂が訪れる
時折、下の方から凄まじい爆音が轟くと同時に基地が揺れる
恐らく、アルフェスとスフィードの闘いの産物だろう
この二人は、それほどまでに凄まじい死闘を繰り広げていた
「(不思議だな・・・・・何故こんなに心が落ち着いてるのかしら・・・・・)」
不思議と、心が落ち着いているアルティナは、眼を瞑り、今までのことを思い出した
そう言えば、コレは全部、あの時から始まったんだっけ・・・・・・
父と母そして姉の死から、この闘いは運命づけられていたのかもしれない
半年前にアヴェンジャー事件で私をありのままにさらけ出せる人、冬真と出会った
不思議なことに、彼には嫌悪感を抱かなかった
彼は何処か放っておけない部分があった、そんな場所に引かれたのかもしれない
今なら、私はこの気持ちを冬真に伝えることができる・・・・・・
この闘いが終われば、私は冬真にこの気持ちを伝えるつもりだ
だから、私は死ぬわけには行かない・・・・・・
生きて、再び冬真に会うために・・・・・
目を見開き、トリガーを引いた
そして、一気にエンゼルウィングの力が開放される
だが、そのエネルギーはある形を形成し始めた
それを見た瞬間ヴェクターが驚愕の声を出す
「な、何!!馬鹿な、エンゼルウィングにこんな力が?!」
翼の生えた人間のようなエネルギー体になり、ヴェクターに向かって飛ぶ
ヴェクターのオプスキュリテ・アーンジェから開放されたエネルギーが十数個に分かれ向かってくるエネルギー体にぶつかる
だが、オプスキュリテ・アーンジェのエネルギーは通用しなかった
そのエネルギー体がヴェクターにぶつる、そして形成しているエネルギーが一気に開放され、凄まじい爆発が発生する、と同時に轟音が響く。
更にその力は、基地自体を揺るがす凄まじいエネルギーの流動だった
爆発が納まると、ヴェクターが床に叩きつけられた
既に、命の灯火は無く、ただの肉塊と化していた
「終わった・・・・お父様、お母様、お姉様・・・・・・・安らかに・・・・ねむ・・・・・・・・って・・・・」
アルティナがそう呟いた後、気を失い前に倒れた
その顔は何処か、幸せそうな顔をしていた_
そして、そこへ一人の男が入ってくる、服は既にぼろぼろで左目に黒い宝玉が埋め込まれていた・・・・・・
そう、J・D事冬真=J=ドラッケンだった
「ご苦労様です、アルティナさん」
J・Dはアルティナを抱えるとその部屋を去った




一方、アルフェスはフィリッドと激戦を繰り広げていた
時にリヴァイダーを撃ち、時に体を使い殴り合う
そんな闘いを繰り広げていた
二人は間合いを置き、肩で息をしている状態だった
「うおぉぉぉぉ!!」
「はぁぁぁぁぁ!!」
二人のかけ声が、部屋に響く、それと同時に拳と拳がぶつかった
更に二人は動作を続ける。
流れるような動きでアルフェスがフィリッドの顔面に、裏拳を叩き込む。
体勢を崩すがフィリッドは浮いた左足でアルフェスに蹴りを放つ
その蹴りがアルフェスの側頭部に入りアルフェスも体勢を崩し倒れる
すぐさまに、二人は起きあがり構えを取る、いっこうに決着が付きそうにない雰囲気だった
そしてすぐに動き出す。
アルフェスが蹴りを放つ、フィリッドはそれを受け流し鳩尾に目掛け打つ
それを、右手で防ぎ、その右腕の肘をフィリッドに向けて突き出す 肘鉄がフィリッドの左手によって防がれる
そのまま引っ張られるようにアルフェスの身体が宙を舞い、床にたたきつけられた
その後、フィリッドが銃を抜きアルフェスに向けて撃つ
銃声が響き、床に弾丸がめり込んだ
アルフェスはとっさに横に転がりそれを避けた
そしてブレイクダンスの様に身体を回転させ、フィリッドの銃を蹴り飛ばした後立ち上がった
「ふぅ・・・・・・」
一息つき、アルフェスが口を開く
「やっぱこっちで決着つけようぜ、体術は後々身体に響くからな」
苦笑いを浮かべながらフィリッドに向けて言い、シュヴァルツシャインを抜いた
フィリッドも頷いた後、シュヴァルツゾンネを抜く
二人は銃口を、お互いに向け、トリガーを引く
そして、二人のリヴァイダーに、漆黒の光が集約し始める
その力がお互いのターゲットに向かい飛び、激突し爆発と衝撃波が二人を襲う
衝撃波で吹き飛びそうになるが踏ん張り持ちこたえる
アルフェスが間合いを詰めるために前に走る
フィリッドはシュヴァルツゾンネのトリガーを引く
漆黒の光が塊となりアルフェスに向かい一直線に飛ぶ。
アルフェスは体勢を屈めて更に疾駆する
シュヴァルツゾンネのエネルギーがその頭上を通過して壁に着弾し爆音が響く
アルフェスがフィリッドの懐へ入り込む その勢いをプラスして拳を鳩尾へ叩き込む、フィリッドの身体がくの字に折れる
もう片方の手で、フィリッドの側頭部を殴り付け吹き飛ばした後シュヴァルツシャインを向け
トリガーを引く、絶妙なタイミングで漆黒の光がフィリッドを襲った
だが、フィリッドのシュヴァルツゾンネが火を吹いた
再び二つのエネルギーがぶつかり合い、爆発を起こした
その衝撃の中をフィリッドがアルフェスに向かって走っていた
アルフェスもフィリッドに向かい走っている、爆炎の中二人の拳が互いの顔に入る
体勢を崩しつつも、反撃に出る二人。
だがすぐに、間合いを取りリヴァイダーを構えトリガーを引く
シュヴァルツゾンネから漆黒の光が小さな太陽の様な形を成しアルフェスに向かい飛んだ
アルフェスがピンポイントのライトシールドを掲げそれを防ぐ
凄まじいエネルギーの塊が、ライトシールドのエネルギーがぶつかり放電する
更に、フィリッドが第2射を行っていた
アルフェスがそれを見ると同時に、シュヴァルツゾンネからエネルギーの塊が発射される
そのエネルギーが、目の前にある、エネルギーの塊とぶつかり融合した
アルフェスは、咄嗟(とっさ)に手の方向を左に傾けエネルギーの行き場を逸らした
そのエネルギーは壁にぶつかると同時に爆音と爆炎が生まれる
その衝撃波にアルフェスが吹き飛ばされるが、受け身を取りすぐに立ち上がる
既に、フィリッドが第3射を行っており、眼前にシュヴァルツゾンネのエネルギーが迫っている
太股辺りにつけているマガジンなどが入っているソケットらしき物からリフレクターシールドをだし
展開しそれをやり過ごす
エネルギーが霧散して消えると同時にリフレクターシールドのエネルギーが消えた
アルフェスがシュヴァルツシャインをフィリッドに向けて撃つ
黒いエネルギーの塊がフィリッドに向かい飛ぶ
それをライトシールドで防ぎシュヴァルツゾンネを打ち返しす
右に動き更にシュヴァルツシャインを撃つ
フィリッドがそれをかわそうとするが右腕が巻き込まれ消し飛んだ
「くっ!!」
右腕が消滅するが、血は出ていない
「右腕で助かりましたよ、換えはいくらでもありますからね」
フィリッドがそう言うと、シュヴァルツゾンネを構えた
「義腕か・・・・・・・?」
「ええ、その通りです、義腕には見えなかったでしょうが、正真正銘機械ですよ」
そう言うと、右腕がついていた部分を見せる
その部分は黒くなっており、少しだが放電していた
「なるほどな、通りで右拳が堅かったわけだ」
「すみませんね、こんな腕で殴ったりしてしまって」
「かまわんさ、それより次の一発で決着を着けようぜ」
「そうですね・・・・・もう身体の限界が近いですからね」
二人はそう言うと、リヴァイダーを構える
そして、二人のリヴァイダーの銃口に漆黒の光が集約する
シュヴァルツシャインの光は圧縮されて弾丸を形成していく
「(まだだ!お前の真の力を見せて見ろ!!シュヴァルツシャイン!!)」
すると、更に光が集約していき、それを再び圧縮していき弾丸を形成する
逆にシュヴァルツゾンネは膨大な光量を発する黒い漆黒の太陽を作り出した
フィリッドがトリガーを引き漆黒の太陽がアルフェスに向かい飛ぶ
アルフェスもトリガーを引く、超圧縮された黒いエネルギーの弾丸がフィリッドに向かって飛ぶ
その二つのエネルギーがぶつかり合った
ほぼ一方的と言って良い程あっさりとシュヴァルツシャインのエネルギーがシュヴァルツ・ゾンネのエネルギー吹き飛ばした
シュヴァルツシャインのエネルギーは衰えることなくフィリッドを貫いた
そのエネルギーは壁をも貫通し遥か彼方の地から宙へと飛んだ
フィリッドが膝をつき倒れた
アルフェスはそれを見ると張りつめていた緊張感が解けたのか大きく息をついた
「はぁ〜〜〜〜〜〜何とか、勝てたな・・・・・いつつつ」
アルフェスがその部屋を去ろうとフィリッドの横を通り過ぎたときフィリッドが声をかけた
「・・・・貴方だけに、し・・・・・知って置いて貰いたいことがあります・・・・・・・」
アルフェスは視線を落としフィリッドの言うことに耳を傾ける
「何だ?言って見ろ」
「え、エリシアを・・・・・・え、HE計画の犠牲となった・・・・・・・私の妹を・・・・・・救って下さい・・・・・・・お願いします」
それを聞いたときアルフェスは驚きの色を隠せなかった
「生き別れの・・・・・・妹なんですよ・・・・・・・・・詳しくは話せませんが・・・・・・」
「そうか・・・・・・・」
「見事です・・・・・・これで、あのお方からの使命を果たすことができた・・・・・・」
フィリッドが笑みを浮かべながら言う、すぐに苦痛の表情へと代わる
「あの・・・・・・お方?」
「ええ、私は・・・・・あのお方のために動いていたんですよ・・・・・・がはっ!!」
口から血を吐きながらも、喋ることを止めない
「そいつは何者だ?」
「か、かつて・・・・・・世界を牛耳りかけたお、"オリンポス"と呼ばれた組織を作り・・・・・・・・・
ハァハァ・・・・・・・・そして、無に帰した者です・・・・・・・・」
「オリンポス・・・・・・・まさか?!」
「そ、そうです・・・・・・貴方の両親である・・・・ヴェルガー=シルヴィードと・・・・・・
その妻・・・ルシア=シルヴィードです・・・・・・・」
フィリッドがそう言うと、アルフェスは不安が胸によぎる
「親父とお袋の目的は何なんだ?」
「いずれ分かります・・・・・・
貴方がシルヴィードの名を冠する者で在ればいずれ訪れる、試練が・・・・・・・・・・」
「まさか、このゼウスは・・・・・・・」
「そ、そうです・・・・・・・あ、貴方の父が作った・・・・・・
オリンポスの中核を・・・・・担っていた者達によって作られた・・・・・・・・12の組織の一つです・・・・・・・
そして、ゼウスを組織した者の名は・・・・・・・・・・・・・・・・・で・・・・・・・・す・・・・・・・・」
「誰なんだ!!このゼウスを指揮する者は一体誰なんだ!!」
アルフェスはフィリッドの身体を揺する、だが既に息絶えているフィリッドは反応しない
「そんな、あいつらの苦しみが、俺の親父とお袋の手によって生まれたって言うのかよ!!!!!!」
頬を涙が伝い、その場に膝をついて呆然としていた
ただ、父と母の意志を知らぬままに・・・・・・・・・
下の階から爆音が響き我に返る
「そうだ、俺はここにいては行けない・・・・・・あいつらに合わす顔がない・・・・・・」
ゆっくりと立ち上がり、部屋を出る
そこで杏子とアルティナを抱えているJ・Dの姿が目に入った
「アル・・・・・・・・フェス?」
杏子に声をかけられ顔を背けた
「どうしたの?そんなくらい顔して」
杏子が心配した顔でアルフェスに歩み寄ってくる
アルフェスは何か心が安らぐような感じがした
「杏子・・・・・・・・俺は、俺はどうすればいい?」
「何があったの?いつもの貴方らしくないわよ?」
いつものアルフェスからでは考えられない程の重い言葉に、杏子は戸惑いを隠せない
「J・D・・・・・・・・・・・杏子と二人ッきりにさせてくれ」
沈んだ声で、アルフェスがそう言うとJ・Dは何も言わずにその場を去った
「杏子・・・・・・・今から言うことを聞いてくれ・・・・・・・・」
アルフェスは先程フィリッドから聞いたことを全て杏子に打ち明けた
「そう・・・・・・貴方の、お父さんとお母さんが作り出したオリンポス。
その組織の中核を担っていた、12人の人間によって作られたゼウスを含む12の組織か・・・・・」
「わからない・・・・・・・・
俺自身、"シルヴィード"の名を冠する者に訪れる試練とか、そう言うなのがあること自体知らない
それに親父とお袋は死んだんだ、あの時・・・・・・俺の見ている目の前で・・・・・」
アルフェスの脳裏にその時の光景が蘇った
燃えさかる炎、そしてうっすらと残る意識の中で最後に見た物は・・・・・・
殺される瞬間の父と母の姿だった・・・・・・・・・・
「・・・・・・・ス!・・・・フェス!!アルフェス!!」
杏子の声によって我に返った
「俺は・・・・・・俺は!!」
アルフェスは、頭を抱え小さくうずくまる
まるで、叱られるのに怯える小さな子どものように・・・・・
その時、杏子がアルフェスを抱きしめた
「そんなの、貴方には関係ないわ・・・・・・たとえ、貴方のお父さんとお母さんが犯した過ちは関係ないわ
貴方にどんな試練があったとしても私は貴方のそばにいる、貴方の背中を守って上げる。
それに、私達が光になればいい・・・・・・裏の世界を照らす永遠の光に・・・・・・」
杏子がそう言うと更にアルフェスを強く抱きしめた
アルフェスは錯乱状態にあったが、杏子は両膝をつきアルフェスを抱きしめる
結果的にアルフェスの顔が杏子の胸の谷間に埋めるような感じになった
が、杏子はそんなことは気にしていない、愛している者だからこそ許せる事であった
「杏子・・・ありがとう・・・・」
涙がアルフェスの頬を濡らした
「(暖かいな・・・まるで、母さんに抱かれてるみ・・・・・た・・・・・・・・い・・・・・・・・・・・・・だ)」
アルフェスはそのまま眼を瞑った
「アルフェス?!」
杏子は叫ぶ、その時、小さな寝息が耳に入った
「何だ・・・・・眠っただけか、心配させないよ・・・・・・」
眠っているだけと知ったのか、安堵の息をついた
「何時までもここにいたら危険ね・・・・・・早く移動しないといけないんだけど・・・・・・」
移動しようにも、アルフェスは眠っている
そして、体を動かそうとすると、全身に痛みが走る
ティオンとの激闘で身体にきしみが来ていた
「(うぅ・・・・・無理してこんなところまで来るんじゃなかったわね)」
"後悔後先たたず"と言う諺(ことわざ)が杏子の頭に浮かんでいた
一方、J・Dとアルティナの二人はと言うと
「やれやれ・・・・・・・」
アルフェスに言われた通り、あの場所を離れた場所に腰を下ろしていた
その両腕は気を失っているアルティナを包み込むように抱きしめていた
よほど凄まじい激闘だったのか、アルティナの全身に裂傷があったのを見てJ・Dはすぐに応急処置を施した。
後数分遅れていれば命が危うかったらしい
(アルティナは全身に包帯を巻いている。
因みに、この包帯はこの基地内部にあった医療施設からくすねた物である)
J・Dの腕の中でアルティナは意識を取り戻した
「うっ・・・・・・・・・・・・」
「あ、気がつきましたか?」
眼をゆっくりと開けるアルティナを見る
アルティナが、体を動かそうとした直後全身に激痛が走った
「はうぅ・・・・・・」
アルティナは情けない声を出しながら、動きを止めた
瞳にはうっすらと涙が浮かんでいる、ふと抱かれている感触がありJ・Dの顔を見る
すると、いつもつけているゴーグルではなく、左目だけ破った布を眼帯代わりにしていた
黒い右目、全てを塗りつぶす漆黒の黒が、アルティナの目に入った
自分の頬が、紅潮しているのが手に取るように分かった
「(あ・・・・・・頬が紅くなっていくのが分かるなぁ・・・・・・・)」
などと、考えつつ、照れ隠しでJ・Dにこの場所を聞く
「こ、ここは?」
「ゼウスの基地の地下19階です、後一階降りれば最下層ですよ」
J・Dがアルティナにそう言うと基地自体が揺れる爆発と爆音が響いた
「何か、人間離れした闘い方をしてそうだな・・・・・・・・」
J・Dがぽつりと呟いた後、再び爆音が響いき基地が揺れた
先程から、このような事は何度も起こっている
アルフェスとフィリッドの闘いに決着が付いても未だに基地自体を揺るがす闘いは続いていた
スフィードとルヴァイスと言う、二人のリヴァイダー使いの手によって
「喰らえぇ!!」
叫びと共に、白い剣がルヴァイスに向かい飛んだ
更にその白い光りの剣は十数個に分かれ、更に加速しルヴァイスへと向かう
「無駄だ!!」
銀色の光の炎がルヴァイスを守るように包み込み、ディユ・グレーヴのエネルギーを弾いていく
、更に、そのエネルギーを上乗せしたシルバー・フレイムのエネルギーがスフィードへと飛ぶ
その時、ディユ・グレーヴの銃口から真っ白い光が伸びる、その光は硬質化していき刃を形成し始める
コレが、スフィードがシュヴァリエと呼ばれる由縁でもあった
「おあぁぁぁぁ!!」
叫び声と共にディユ・グレーヴを振るい、シルバーフレイムのエネルギーを切り裂いた
更に、切り裂いた後のその斬撃の真空破がルヴァイスの頬を掠めた
まだ消えていないシルバー・フレイムのエネルギーが残っている中を突っ切り
スフィードがルヴァイスに目掛けて、ディユ・グレーヴを振るった。
その動きに対応して、ルヴァイスが手を翳(かざ)す、手のひらにぶつかりかけた瞬間
ディユ・グレーヴから発生している剣状のエネルギーとルヴァイスの手のひらの間で放電現象が起こり
紫電の光を発している。
スフィードはバックステップで、間合いを取った
「コレで終わりだ!!スフィードよ!!」
その隙に、ルヴァイスがシルバー・フレイムを撃つ
銀光が銃口に集約し燃えさかる炎となり、銃口から発射されスフィードを襲う
「くっ、間に合わねぇ!!」
シルバー・フレイムのエネルギーがスフィードを包み込んだ
「ぐおぉぉぉぉぉぉ!!」
俺はディユ・グレーヴを振るい、強引にシルバー・フレイムのエネルギーを切り裂いた
怪我はしてないと言えば嘘になる、所々ジャケットが燃えている
ヤツは、余裕な顔をして俺を見ている、その左手の中指が俺を挑発している
「(野郎・・・・・・ふざけやがって・・・・・・・・・)」
スフィードはディユ・グレーヴのエネルギーを更に上げて刃を硬質化させる
そして、一気に間合いを詰めてディユ・グレーヴ振った
袈裟切りから逆袈裟切りそして、背を向けて回し蹴りからの勢いのついた一閃
だが、それはルヴァイスにはかする程度で致命傷を負わすことはできなかった
「(こいつ、どんな動体視力をしてやがるんだ!!)」
そんなことを考えながら、ディユ・グレーヴを振るっている
時折、体術も組み込み猛攻をかけるスフィード
そして、それを捌いているルヴァイス
二人の一騎打ちもヒートアップしていく
「はぁ!!」
「たりゃぁ!!」
二人の蹴りが、交差する
側頭部を捕らえる形の蹴りはお互いの腕によって防がれていた
体勢を崩し二人とも尻餅をつくがすぐに体制を立て直し再び衝突する
「あぁぁぁ!!」
「おぉぉぉ!!」
既に銃口には白い光と銀の光が集約している
銃口から開放されたディユ・グレーヴとシルバー・フレイムの力が激突する
その力は拮抗が取れており、中央で燻(くすぶ)っている
ルヴァイスがシルバー・フレイムの第2射を行い、拮抗している力の力場へとはいる
ディユ・グレーヴと衝突しているシルバー・フレイムの力と融合して更に強力なエネルギーの塊となった
「ちぃ!ディユ・グレーヴよ、俺を守る盾となれ!!!!」
スフィードが言葉を発すると、剣となっているエネルギーが壁となりシルバー・フレイムの力を遮った
紫電の光が部屋を暴れ狂う。
シルバー・フレイムをホルダーに収め、その中を縫って進むようにルヴァイスがス走り接近していく
スフィードもそれに、対してディユ・グレーヴを構えた
ライトシールドを展開したまま両拳を握る、拳の表面に淡い光が灯る
右拳と、ディユ・グレーヴの刃が激突する
放電現象が起こり、間合いを取る
そして、間合いを一気に詰めて、左拳とディユ・グレーヴの刃が激突した
ルヴァイスが衝突した手と逆の拳でスフィードの顔面を捕らえる角度で拳を突き出す
それをすんでの所で回避し、体を回し遠心力でスピードを付けディユ・グレーヴで一閃する
ルヴァイスが右拳でそれを受け流すと、蹴りを叩き込んだ
その蹴りは脇腹に入り、肋骨が悲鳴を上げた
「がはっ・・・・・・」
小さな、呻き声を上げる
更に、前蹴りを放つ。スフィードの身体学の字に折れた状態で壁に叩きつけらる
ルヴァイスは、再びリヴァイダーを抜き銃口をスフィードに向け、トリガーを引いた
銃口に銀の光が集中する、次第にそれが炎の形を取り始めた
スフィードは、ゆっくりと立ち上がり、ルヴァイスを見据えている
「ほぅ・・・・・まだ立ち上がるか、誉めてやろう。だが・・・・・・この一発で終わりだ」
シルバー・フレイムがスフィード目掛けて飛んだ
「(ま、まだ俺はここで死ねない・・・・・・・エリシアを・・・・・
あいつを又この腕で抱くまで、俺は死ねないんだ!!)」
そして、シルバー・フレイムのエネルギーがスフィードを包み込んだ
「終わったな・・・・・・・・・」
ルヴァイスが背を向け、その場を去ろうとしたその時
スフィードがシルバー・フレイムのエネルギーをを突き破り走る
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
スフィードの胸元に淡い光が灯っている。そして、ディユ・グレーヴを一閃する
身につけている、プロテクトアーマーを斬り裂いた
右肩から左の脇腹当たりまでの袈裟斬り
プロテクトアーマーはリヴァイダーの前ではその役目を果たさなかった
無惨にも斬り裂かれたプロテクトアーマーの破片が床に落ちる
血管が圧迫されてまだ血は出ていない、ほんの、数秒の間にもう一閃する
先程と逆袈裟切り右脇腹から左肩にかけての傷
それが、鳩尾辺りで交差して十字傷を作る
そして、血が流れ出る
ディユ・グレーヴの刃に血がついている、切っ先の床に血がポタポタと垂れていた
ルヴァイスの足下には大量の血が流れ出て、血の海を作っている
ふと、胸元に目を落とすと淡い光を放っていた
「何だ?この光は・・・・・・・・・・」
その光の源を、取りだした
「これは・・・・・・・・・アイツに助けられたな・・・・・・・・」
スフィードは淡い光を放つペンダントを見ながら柔らかな笑みを浮かべた
傷口を押さえながら、ルヴァイスが喋り始めた
「くっ・・・・・・き、貴様の腕が・・・・こ、これ程とはな・・・・・・・・思いもよらなかったな・・・・・・・」
「で、お前が、計画していた計画とは何だ?」
「クックックッ・・・・・・・・・」
「何が可笑しい?」
「あ、あのHE計画は・・・・・・・・・や、ヤツらに対する・・・・・・・・さ、最後の切り札だ・・・・・・・」
「ヤツら?ヤツらとは一体何者だ?」
「ぜ・・・・ゼウスを、含み・・・・12の組織がある・・・そ、そして、それを構成する、12人の人間・・・」
その時、銃声が響いた
「がはっ!」
銃弾がルヴァイスの心臓を貫き、絶命した
「ふん、いらぬ事をぺらぺらと喋りおって・・・・・・・・・・・・」
一人の男が、銃を構え立っていた
「初めまして・・・・・・・・・と言うべきか?スフィード=アルバート」
「何者だ?」
「俺は、このゼウスを組織したリヴォール=クルセイドの息子・・・・・・ルシオス=クルセイドだ・・・・」
目の前の男が、名を名乗る
「確か、ゼウスを組織したのはレオンとか言うオッサンじゃなかったか?」
「レオン?ああ、あの男の事か・・・・・マインドコントロールで操っていただけだ
スティアフォード戦役では結構、上級の軍人だったらしいがな・・・・・・」
「なるほどな、そういうわけだったか・・・・・」
スフィードが呟いた後、ルシオスが口を開く
「たった、六人に乗り込まれ、組織が壊滅か・・・・・・・いい腕をしている
貴様を含め乗り込んできた人間全員、俺の部下にはならんか?」
「断る、俺は自分より弱い者の下にはつかないんでな
俺について欲しかったら俺を気絶させるかするんだな」
そう言い放つと、ディユ・グレーヴを構えた、銃口には刃はない
それを見てルシオスは銃を抜いた
「死んでも、後悔するなよ」
そう言い放ちトリガーを引く、だが、ライトシールドによって弾かれる
「くっ!!」
更に銃を連射し始める。それも、ライトシールドで防がれている
ルシオスに向かいスフィードは体勢を屈め走る
そして、跳躍。
ルシオスの頭上を越えて後ろに着地する、そして、すぐさま裏拳を顔面に叩き込んだ
体勢を崩しつつも蹴りを放ち左脇腹に入った
「(くっ・・・・・・・やはり、連戦は辛いか・・・・・・・・)」
「どうした?先程の威勢は・・・・・・・・・」
ルシオスがスフィードを見据えリヴァイダーを抜き銃口をスフィードに向ける
そして、銃口に真紅の光が集約し始めた
一方、アルフェス達は隆一達と合流していた
「アルフェス、無事か?」
「静かにして、今寝てるから・・・・・・・」
杏子が視線を落とし、膝の上に頭を乗せて眠るアルフェスの寝顔を見る
「ん・・・・・・・・・・・・」
「あら?お目覚め?」
「んあ?」
間抜けな声を出して、アルフェスが体を起こし立ち上がった
「さてと・・・・・・・・・スフィードの所へ行くか・・・・」
「ちょ、ちょっと!!そんな身体で行くつもり?!」
「痛みはあるが、戦えないってワケじゃないからな。
それに・・・・・・・ゼウスを組織したヤツにも礼を言わないとな」
拳を握りしめながら言う
フィリッドに聞かされたこともあったのか、アルフェスの表情に焦りらしき物が浮かんでいる。
「アルフェス・・・・・・・・私も行くわ」
「ダメだ、お前はJ・D達と脱出しろ」
「いやよ、さっき言ったはずでしょ?私は貴方と共に生きそして死ぬ」
杏子の瞳には迷いはなかった。だが、うっすらと涙を浮かべている。
「J・D達は脱出してくれ、俺と杏子はスフィードの元へ向かう」
「分かりました、気をつけて下さいね」
「アルフェス、気を抜くなよ。五傑神衆を倒してもそれを統括する、アイツがいるらな」 「あいつ?」
「あ、ああ・・・・・・・・・・る、ルシオス=クルセイドと言う男だ・・・・・・・・・」
そこまで言った後、気を失った
「全くもぉ・・・・・・相変わらず無茶ばかりするんだから・・・・・・・」
重そうに、身体を支えながら春菜が愚痴を言う
「じゃ、気をつけてね」
「ああ、そっちは任せて良いな?」
「ええ、任せて頂戴♪」
「さて・・・・・・・行くぞ、杏子」
「りょーかい♪」
杏子の頭をぐしゃぐしゃと撫でた後、アルフェスは部屋を出る、杏子もその後に続く
「何か、羨ましいな・・・・・・・・」
二人が出ていった後、春菜が呟いた
「姉さんには隆一さんがいるじゃないですか」
「でもねぇ・・・・・・・・大事なことは話してくれないのよねぇ」
「それだけ、大切にされてるんじゃないですか?」
笑みを浮かべながら、春菜に言う
「それはそうと、隆一さんを抱えるの代わりましょうか?」
「大丈夫よ、そんなにヤワに見えるかしら?」
「いえ、全然」
「だ、断言したわね、愚弟」
「断言できるからしただけですよ、愚姉」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」
「そ、そんなことより早く脱出した方が良いんじゃないのか?」
アルティナが、口を挟む
「でもさぁ、気にならない?ゼウスを組織した人・・・・・・・・」
春菜のその一言で、アルフェス達の後をつけることが決定したのは言うまでもなかった
この事件が解決してから、J・Dは生死の狭間を彷徨ったというのは又違う話
再び視点はスフィード達の元へ戻る
ルシオスの構えたリヴァイダーに集約している黄色の光が、膨大な光量を発し、更に放電していた
「まさか、そのリヴァイダーは・・・・・・・・・・・」
「ああ、現在現存する108のリヴァイダーの中で最強に位置すると言われている24の中の一つ・・・・
"フラム・ウラガン(炎嵐)"だ」
ルシオスが言い放った直後、ディユ・トネールのエネルギーがスフィードを襲った
だが、蒼と黒のエネルギーの塊がディユ・トネールの力とぶつかった
「ボロボロじゃねぇか、スフィード」
「貴方も人のこと言えないんじゃないの?」
シュヴァルツシャインを構え佇んでいるアルフェス
背中合わせするように、ブルーブラッドを構えている杏子
二人の姿が目に入った
「ほぅ・・・・・・・・アルフェス=シルヴィードと杏子=D=ラインハルトか・・・・・」
「お前が、ルシオス=クルセイドか?」
アルフェスがリヴァイダーを構えている男を見て言う
「ヴェルガー=シルヴィード、ルシア=シルヴィードの息子であり・・・・・・・
シルヴィードの名を冠する最後の人間・・・・・・・・・」
「シルヴィードの名は関係ねぇ、俺は俺、親父は親父だ」
「世界を裏から牛耳りかけたオリンポスを組織し、それを無に帰した・・・・・・これ程愚かな事はないな」
「ふん・・・・・・・オリンポスが腐敗していくのに見るに耐えかねたんだろ?」
アルフェスが、弾数を確認しながら言う
「ふん、詭弁だな・・・・・・」
「杏子、スフィードを頼んだ、激しい闘いになりそうだからな」
「はいはい、頑張ってね」
「アルフェス・・・・・・・・・気をつけろよ」
「お前にそんなこと言われるとは思わなかったな」
そんなことを軽く言い、ルシオスと相対した
そして、静寂が訪れる
心臓の鼓動が自分の耳に入る、二人とも動き出すきっかけを探していた
その時、アルフェスが先制攻撃を仕掛けた
素早く銃を抜きトリガーを引いた
それに対応し、ルシオスも防御の動きをする
銃を連射しながら、ルシオスに向かって走り始めた
ライトシールドを動かし、銃弾を弾いている
目の前にアルフェスの姿が迫ってきた
それに合わせて銃を弾く形でしたから上へと足を蹴り上げる
ブーツの金具と、銃がぶつかり合い甲高い音が発生する
銃が床に落ちる、アルフェスはそのままタックルをしてルシオスを倒そうとする。
だが、あっけなくそれは防がれる。
ルシオスがアルフェスの胸に拳を押しつけた
「はぁっ!!」
かけ声と共に拳を突き出す、その瞬間アルフェスの身体は宙に舞い床に落ちた
「がはっ・・・・・・」
身体を強打するも、アルフェスはゆっくりと立ち上がった
「な、何だ?さっきの突きは・・・・・・・・背中に衝撃がきやがった」
「銃の腕は申し分ないな・・・・・・・だが、体術はまだまだだな」
「やろぉ!!」
間合いを一気に詰めるように前蹴りを放つ。だが、ルシオスの肘に防がれる
そのまま、身を捻り回し蹴りに移行するも、ルシオスが掌打を顔面に叩き込む
体勢を崩しながらも、ルシオスの側頭部に入れたのはさすがと言うべきか
その蹴りを喰らってもたじろき一つせずに、アルフェスを睨みつけた
その後、顔面を殴り付ける後頭部を床に強打する。
頭を抑えつつ立ち上がり、ルシオスを見据えながら、構えを取った
一方、この闘いを隠れてみている、J・D、春菜ついでに傷だらけのアルティナ
「な、何なのあいつら、ホントに人間?」
春菜が小声で、J・Dに向かって言う
「ま、まぁ、そう言うところが合っても良いんじゃないのか?」
アルティナが呟いた。それに反論するかのように春菜が続けた
「でもねぇ・・・・・掌打入れられて体勢崩しながら回し蹴りを側頭部に入れられると思う?」
「アルフェスさんって、たまに人並み外れた身体能力を発揮するときあるんだよなぁ・・・・」
J・Dがぽつりと呟き、それに賛同するかのようにアルティナが頷く
「例えば?」
春菜が二人に問う
「半年前のアヴェンジャー事件の時に肩の骨が砕けているはずなのにもう治ってるし」
「アヴェンジャー本部ビルの10階から飛び降りてリヴァイダーを地面に向かって撃って
その爆風とビルの爆風を利用して生き延びていたからな、アイツは・・・・・・・」
と、アルフェスの人並み外れた(?)身体能力について語った
それを聞いた春菜は絶句していた
彼女の心境はこうだった
「(隆一以上ね・・・・・・・上には上に変な人がいる者ね・・・・・・・)」
などと考えていた
因みに隆一は気絶しており、輸血されていた
再び、アルフェスとルシオスの闘いへと場面は移る
リヴァイダーを抜かずに未だ体術で戦っていた。
やはりルシオスに体術に関しては分があり、アルフェスは圧されている
「どうした?先程までの威勢は!!」
ルシオスの連撃を捌きつつ、アルフェスは反撃のチャンスを伺っている
「(こいつ、隙がねぇ・・・・・とっ)」
隙を伺っているが、連撃には隙が無く反撃の余地すら与えない
少しずつだが、腕が痺れ始めてきた
それでも、連撃を捌きながら間合いを取ろうとしている
前蹴り、それを利用しスウェーバックで間合いを取り、リヴァイダーのトリガーを引いた
漆黒の光が弾丸を形成する。次の瞬間それがルシオスに向かって飛んだ
轟音が響き、煙が部屋に立ちこめる、その中を走りルシオスに蹴りを叩き込む
その後、流れるような動作で、回し蹴りを決める。
軸足で軽く飛ぶと身を捻り其の軸足で側頭部に蹴りを叩き込む
人間離れした三段蹴りをアルフェスは余裕で放つ
「くっ、煙を利用するとはな・・・・・・・・・なかなかやるではないか」
片膝を付き、頭を振った後アルフェスを見据える、余裕な表情が見て取れる
「(何か、違和感を感じるな・・・・・・・・・試してみるか)」
再びリヴァイダーを撃つ。漆黒の光の流動がルシオスを襲う
そして、爆発。爆音と煙が発生する、その中で銃を撃つ
金属音が中たりに響く、煙がはれるとルシオスである物が立っていた
「なるほどな・・・・・・・・・こういうタネか」
それは、所々皮膚が焼けており機械が露出していた
「いつから気付いていた?」
「何となく・・・・・・・・・な。タネはこうだろ?頭脳と肉体が別々だから痛みを感じない
だから己の肉体の限界を超えた動きができるんだろ?」
「その通りだ、シルヴィードの名を継ぐ者よ」
「そんな物は関係ない・・・・・・・・」
キレたと言う他表現のしようがない
アルフェスの瞳が今まではうっすらと蒼を帯びていたが、既に漆黒の黒へと瞳の色が変わっていた
リヴァイダーを抜きトリガーを引く、漆黒の光が集約する
そしれ、そのエネルギーがルシオスであった物へ飛び、胸を貫く
その刹那爆音が響く
「クックックッ・・・・・・・・・それはまだ、試作段階の物に過ぎぬ。真の恐怖はこれからだ」
声が聞こえなくなった、それと同時に警報が鳴り響いた
「な、何だ?!」
その警報と共に、流れ出した言葉は
「衛星兵器"光粒砲(こうりゅうほう)"が起動しました至急避難して下さい繰り返します」
その時、入り口付近にいるJ・D達は・・・・・・・・・
「光粒砲って何でしょうね?」
「私が知ってるワケないでしょう?」
ドラッケン姉弟が話している、アルティナは肩をすくめた
その時、隆一が目を覚ました
「こ、ここは・・・・・・・・・・・・?」
「あら、目が覚めた?」
再び、先程の放送が流れた
「光粒砲だと!?」
隆一が声を上げて驚いた
「ど、どうしたの?貴方らしくないわよ?」
「完成させていたというのか!!」
アルフェスと杏子、スフィードが声のした方を振り向いた
「アルフェス!杏子!!スフィード!!!早く脱出するぞ!!」
隆一が叫び、アルフェス達は出口を目指し走り出した




一方、ルシオスはと言うと
冷凍保存していた己の肉体に頭脳を移植し終え、体を動かしていた
「こんな物か・・・・・・。アルフェス、お前達はここから逃げることはできぬ絶対にな」
佇むルシオスの近くにカプセルがある
その中には液体が満たされており、その中には一人の少女の姿がある
その少女こそ、ルヴァイスの起案した計画の完成体でありエリシアの遺伝子を元に作られたクローン体
・・・・・・アルジェと名付けられた記憶無きキリングマシーンだった
カプセルに満たされた液体が引いていき、アルジェが目を見開けた
腕を翳すと、カプセルのガラスが砕け散った
「殺す・・・・・・・・・・・・私を阻む物は全て・・・・・・・殺す」
「アルジェよ、その力見せて貰うぞ」
ルシオスがそう言った後背を向ける。そして、アルジェの腕がルシオスの体を貫いた
手には心臓が握られており、脈打っている
「ば、バカな・・・・・・・・・お前は、俺の忠実な・・・・・・・・下僕な・・・・・・・ハ・・・・・・・・ズ」
アルジェがゆっくりと、腕を引き抜く。それと同時にルシオスが膝をつく
胸に穿たれた穴からは大量の血が流れ出ている
そして、一気に心臓を握り潰す、血がアルジェの顔付着する
「・・・・・・・・・・・・・・」
言葉を発さずに、目の前の空間を歪め姿を消した
特異能力を集め作り上げた、アルジェの能力の一つ、空間を歪め目的の場所へと道を開く"次元門"と言う能力である
その頃、アルフェス達は光粒砲を止めるために管制室へと入っていた
「杏子!!パスワードを調べろ!!」
「了解!」
アルフェスの指示に従い、杏子がパスワードを探す。すぐに、探し出しそれを入力する
PCに光粒砲の停止パスワードを入力する画面が出る
「杏子、パスワードは"Eternal Shine"だ」
隆一が口を開きパスワードを口にする。
それを入力し光粒砲発射は阻止されたかに見えた。だが、ERRORと表示される
「な、何?!パスワードが替えられているだと?!」
「やっぱりか・・・・・・・・・・杏子、何か動力みたいなのはないか?」
「ちょっと待って、調べて見るわ」
数分程して、動力炉を発見する
「・・・・・・・地下一階に"粒子圧縮炉(りゅうしあっしゅくろ)"があるわ」
「そうか・・・・・・・・それなら充分だ。で、何基在る?」
「だいたい、6基位よ・・・・・・」
「第一圧縮炉に全エネルギーを集めておいてくれ」
「アルフェス、貴方一体何をするつもり?」
「シュヴァルツシャインに粒子縮退炉のエネルギーを上乗せして光粒砲を破壊する」
アルフェスがそう言う
「ダメよ!!!!!」
杏子が叫ぶ、その瞳には涙によって潤んでいる
そんな杏子をアルフェスが抱きしめた
「すまない・・・・・・・・・だけど約束する、絶対に生きてお前の元へ帰る・・・・・そして・・・・・・」
杏子の耳元でアルフェスが何か呟く、すると、杏子が涙を流した
「・・・・約束よ・・・・・・・・ひっく絶対に・・・・・・・ひっく生きて帰ってきてよ」>br> 杏子は泣き顔を見られたくないのか、顔をアルフェスの胸に押しつけたまま呟いた
「ああ・・・・・・絶対に生きて帰る」
そう言うと、杏子を強く抱きしめた
「(あらあら・・・・・・・・お熱いわねぇ・・・・・・ねぇ?隆一)」
「(そうだな・・・・・・・)」
小声で、話を始める隆一と春菜
スフィードが口を開く
「何かが来る・・・・・・・?」
そう呟いた瞬間スフィードの目の前の空間が歪み始める
そして、歪みから血塗れの腕が突き出る、スフィードは反応できずにそれに首を掴まれる
圧倒的な力で首を絞められる、その腕の全身が出てくる。
それを見たアルフェス、杏子、スフィードにの顔に驚愕の色が現れる
「「え、エリシア!?」」
「ぐぁ・・・・・・(ば、馬鹿な・・・・エリシアはあそこで眠っているはず!!)」
「ま、まさか、あの計画の完成体か?!」
隆一がその姿を見て叫ぶ。ルヴァイスが起案したHE計画の完成体を目の当たりにしているのだから
スフィードが蹴りを脇腹に入れる、だが揺るぎもせずに更に力を込める
「がぁ!!」
「アルフェス!!早く行って!!ここは私達がくい止めるから!!」
「まて、アルフェス」
隆一が呼び止める、アルフェスが振り向きある物を投げる
「持って行け、光粒砲の衛星軌道とか知らないんだろ?」
隆一がそう言った後、背を向ける
「すまない!!ここは任せた!!」
アルフェスが地下一階へと向かいへと走る
その直後、杏子がリヴァイダーを抜いてトリガーを引いた
「「「「こんな所でリヴァイダーを使うなーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」」」
隆一、春菜、J・D、アルティナの声が重なり叫ぶ 爆音が響く、それと同時にスフィードは力を振り絞り、首を握っている腕の手首を握りしめる
腕が折れるのではないかと思えるほど力を込めている
そして、首を締め付ける手が開かれる
「ぶはぁ!!!」
呼吸できると同時に思いっきり空気を吸い込む
「げほっ!!げほっげほっ!!」
膝をつき、咳き込む。アルジェの振り上げるような蹴りが顔面を襲う
が、スフィードは紙一重でそれを避ける
「お前は、姿形はエリシアだ・・・・・・・だが、心は違う!!」
立ち上がると同時に当て身を喰らわせる、流れる動作で掌底を鳩尾に叩き込む
更に、掌底を放った手の上に掌底を叩き込む
前に出している脚を内側に捻り、掌底を押し出す
アルジェの背中に打撃の跡が付く
「これで・・・・・・・・終わりだ!!」
叫ぶ、だが動きが止まる
スフィードの背中とジャケットが斬れ血が流れ出ていた
「く、空間断裂の能力か・・・・・・・・・・・侮ったな・・・・・・・」
「殺す・・・・・殺す・・・殺す!!!!!!」
アルジェの手が変化を始める
「げ、原子配列変換?!」
手が刃となったアルジェは、腕を振り上げ一気に振り下ろす
音が響く、スフィードはディユ・グレーヴで斬撃を防ぐ
その斬撃を受け流した後、春菜がリヴァイダーを抜きトリガーを引いた
「コレが私のリヴァイダー!!"フィンスタァニス・シュベールト(闇剣)"よ!!」
黒い光が刃となり、アルジェを襲う
アルジェの茶色の髪を斬る、髪が床へ落ちる前にスフィードがディユ・グレーヴで一閃する。
頬を掠め血が伝う
更に、春菜がフィンスタァニス・シュベールトを振るうアルジェはそれを避ける
後ろからスフィードの斬撃、前からは春菜の斬撃がアルジェを襲う
原子配列変換をして、命中する部分を変化させてそれを弾く
「「喰らえ!!!!!」」
エンゼルウィングとレッドシャインのエネルギーがアルジェを襲い包み込んだ
「コレで、終わりだ!!!」
イシュテネスデジェンのエネルギーもアルジェを襲い包み込む
爆発が起こり、部屋が吹き飛ぶ
杏子はリフレクターシールドでその場を凌いだが
春菜とスフィードは接近戦で戦っていたため爆心地に近かった
「くぅ・・・・・・」
瓦礫を押しのけて春菜を抱えたスフィードが姿を現した
「す、すいません・・・・・・加勢したのは良いけど足手まといになっちゃって」
申し訳なさそうに、春菜がスフィードに謝罪する
それを聞かずに、ディユ・グレーヴを構え直す
「謝るのは後だ、まだ気を抜くな!!」
喋り終わると同時に踏み込む、瓦礫を吹き飛ばしてアルジェが姿を現す
先程頬に付いた傷は既に無い、恐るべき回復力であるコレも特異能力の一つだった
「(ちっ・・・・・・・・・・殆ど倒せる見込みはねぇじゃねぇか)」
心の中で毒づきディユ・グレーヴを振るう、刃に変化しているアルジェの手と激突し火花が散る、
左手も刃に変化させる。その左手でスフィードを斬ろうと振るう
が、その斬撃は春菜に阻止される
「スフィード!!春菜さん!!離れて!!」
叫びと同時にブルーブラッドから蒼いエネルギーが解き放たれる
スフィードと春菜はバックステップでアルジェから離れる
アルジェが両腕を合わせ、原子配列変換を行い盾を作り出す それにぶつかりブルーブラッドの力が霧散し始める
そして、追い打ちをかけるように、エンゼルウィングとレッドシャインのエネルギーがそれにぶつかる
表情一つ変えずに、それを支えている
左右から同時に春菜とスフィードが斬り込んだ
「おあぁぁぁぁぁ!!」
「てやぁぁぁぁぁ!!」
刃が肉を斬り裂き骨をも斬り裂いた後すぐにバックステップで距離を取る
リヴァイダーの力に耐えられず切り落とされた腕が消滅しアルジェ襲う
更にイシュテネスデジェンとフィンスタァニス・シュベールトの力がアルジェを包み込む
しかし、まだアルジェは耐えている
スフィードがディユ・グレーヴを構えトリガーに手をかける。
すると、銃口に光が集約し始める。
次第に光が強くなる、剣に似たエネルギーを形成し始める
「さらばだ・・・・・・・・人であり人に作られし者よ」
呟いた後、ディユ・グレーヴのエネルギーが上乗せされアルジェを包み込んだ
直後、爆音が響く
杏子はディユ・グレーヴのエネルギーが上乗せされた瞬間アルジェを中心にリフレクターシールドを二重に展開し、被害を最小限に抑えた
その後すぐに、杏子は全ての粒子圧縮炉のエネルギーを第一圧縮炉へと繋げ光粒砲の軌道を調べ始める
アルフェスは粒子圧縮炉のある部屋の天井を破壊した
月の光が部屋に射し込む、黙々と作業を開始する
十数分もして、一通り作業を終えたその時下の方から爆音が何度か聞こえた後
基地自体が揺れた、恐らくアルジェを倒したのだろう
コードをリヴァイダーに接続していく、そして立ち上がり天(そら)を見上げる
「杏子、後どの位で発射される?」
隆一から受け取った通信機を杏子と連絡を取る
「コレね・・・・・・・・・後数分ほどでこの上に到着、発射まで残り10分程かしら?」
「そうか・・・・・・すまなかった、最後の最後までバックアップをさせちまって」
アルフェスが申し訳なさそうに呟く
「気にしなくて良いわ、私が望んだ事だから」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうしたの?」
「いや、何でもない・・・・・・・」
それ以降、アルフェスは口を開かなかった
いや、開くことができないと言った方が正しいのだろうか
スフィードとエリシアに対しての罪の意識が、心の奥底にあるのだろう
アルフェスは口を開くことができなかった
「アルフェス、そろそろ時間よ」
しかし、アルフェスからの返答はない
「アルフェス?」
「ん?よ、呼んだか?」
「何でもないわ、それより時間よ」
通信機から杏子の声がする俺は立ち上がり天(そら)を見上げる
月が輝いている闇夜を見て呟く
「これが始まりの時、そして、俺に課せられた宿命」
そう、彼の言う通りこれは果てしなき死闘の序曲に過ぎなかった
オリンポスから作り出された12の組織を無に帰すための闘いの始まりだった・・・・・・・・・
シュヴァルツシャインのトリガーを引く
漆黒の光が銃口に集約する、更に粒子圧縮炉の莫大なエネルギーも集約する
膨大なエネルギーの量にシュヴァルツシャインの銃身に音をたてて罅が入り始めた
「(まだだ!!まだ砕けるな!!シュヴァルツシャイン!!!!)」
更にそれを圧縮し始める、それと同時にシュヴァルツシャインに刻まれた罅が大きくなる
既に、S級戦艦ですら一撃で破壊できるほどのエネルギーが、シュヴァルツシャインの銃口に集まっている
「いっけぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
その叫びと同時に、凄まじい衝撃波と同時に黒い超エネルギーの塊が宙へ向かって飛ぶ
発射されると同時にシュヴァルツシャインが砕け散った
たった数秒で宇宙空間に達し、衛星軌道上にあるゼウスの開発した兵器光粒砲を破壊する
破壊されると同時に、宙が光った
「すまねぇな・・・・・・・・・無理なコトさせちまって」
砕け散り、粒子圧縮炉のエネルギーコードが接続された握る場所のみが残されたシュヴァルツシャインを見て、アルフェスはぽつりと呟いた
そして、その闘いから、数週間が過ぎた
隆一は失った左手の代わりに、義腕を付けることになった
スフィードが開発したシステムを搭載しており、自由自在に自分の意識で動かせると言う優れ物だ。
お前、傭兵とかよりこう言う物のを開発する方が向いてるんじゃないか?と思ったのは俺だけではあるまい
そして、更に時は過ぎ俺達はエリシアの眠る遺跡にいた
「スフィード、エリシアを目覚めさせる方法は見つかったのか?」
「ああ、何とか見つかった」
「で、その方法は?」
「答は簡単だったよ、エリシア自身がナノマシンを制御できるようにすればいい。
で、コレが俺の開発したナノマシンを制御する装置だ」
スフィードが小さなガラスの玉みたいな物を取りだした
俺はそれを手に取ってまじまじと見る。何の変哲もなさそうなただのガラスの玉だった
「おい、本当に、こんなのがナノマシンを制御できるのか?」
「ああ、既に実験済みだ。ちゃんと制御するようにで来ている」
「俺には、単なるガラスの玉にしか見えないんだが・・・・・・・・」
「ははは、それは周りの人間にも言われたことだ。実際に目の当たりにした人間は驚いていたぞ」
「だろうな・・・・・・・」
話つつも、スフィードは作業を怠っていない。
さすが技術屋だ、やっぱお前傭兵とかよりこっちの方が向いてるな、うん。
などと下らないことを考えている俺を余所に、杏子の手伝いもあってかスフィード達は十数分もして作業を終えた
カプセルが起動する
中に満たされている液体が全て無くなり、エリシアは膝をつき、目を開ける
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「エリシア、俺が分かるか?」
スフィードが声をかける、だが、目が虚ろで焦点があっていない
「いや・・・・・・・・・・・」
「エリシア?」
スフィードが一歩ずつエリシアに近寄る
「いや!!!!!!!!!これ以上私の中に入ってこないで!!!!」
叫びと同時に、エリシアが苦しみ出した、自分の両腕で身体を抱きしめながら叫ぶ
スフィードがエリシアを抱きしめて何か耳元で呟いている
「ナノマシンを制御しろ・・・・・・・制御できるまでずっと・・・・・・・・・ずっと抱きしめる・・・・・・・・・
絶対に離さない・・・・・・・お前をもう1人にはしない、絶対に哀しませることはしない」
エリシアの耳元で呟く。彼女の目に涙が浮かぶ
そして、眼を閉じる
しばらくすると、エリシアは目を開けた
「スフィード・・・・・・・・・・もう、大丈夫。ありがとう」
笑みを浮かべスフィードの胸に顔をすりつける
「寂しかった・・・・・・・・・7年だよ!?7年も独りぼっちでここにいたんだよ!!?意識があるからなおさらだった!!!」
エリシアがスフィードに抱きついたまま泣き叫ぶ
「もう・・・・・・・もう、スフィードと離れたくないよ・・・・・・・・・ふえぇぇぇぇぇぇん!」
「エリシア!!!!!!!」
スフィードは力を込めて抱きしめる
愛おしい女性(ひと)を強く抱きしめた
「杏子・・・・・・・・・・」
「ん?どうかしたの?」
「俺は、ヤツらとの闘いに身を投じるかもしれない。いや、投じることになるだろう。
お前はどうする?このまま俺と闘い続けるか、一人の女に戻って幸せを手にするか」
アルフェスが自分の最も愛しき女性(ひと)に問う
杏子は笑みを浮かべ答える
「決まってるでしょ?愛する人の背中を守るわ、絶対に!」
「やっぱりか・・・・・それでも良いさ、共に歩もう。同じ道を・・・・・・・」
杏子を抱き寄せて口唇を重ねた
それから半年後、俺は杏子と結婚した
そして、二人の子供が産まれた
しばらく杏子には育児に専念して貰っている
そして、未だ見ぬ新たなる敵、それを壊滅するために俺は新しいリヴァイダーであり最強に位置する
"カイザー・シュベールト(剣帝)"を手に入れヤツらとの闘いへ挑む
恐らく、生き残ることは不可能に近いだろう
だが、やるしかない。全てをなげうってでも親父とお袋が作った組織がきっかけとなり作り上げられた
残る11の組織を無に帰してやる、絶対に・・・・・・・・・・・・・・

























The End

















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